助成金って何ですか?
助成金とは、国が一定の基準(新規雇用、人材育成等)を満たした事業主に対して支給する「(原則として)返さなくてもよい資金」のことです。主に、厚生労働省が管轄する雇用関係助成金があります。
助成金って返済しなくていいんですか?
助成金は融資ではないため、返済の必要はありません。また、使い道も制限されていません。ただし、申請書類の不備や虚偽報告などがあると不正受給とみなされ、返還命令を受ける場合がありますので、注意が必要です。
誰でも助成金はもらえるのですか?
助成金は、事業主が支払っている雇用保険料を原資としています。原則として、毎年、労働保険料(労災保険料+雇用保険料)を納付している事業主が支給の対象となります。つまり、支払い続けている雇用保険料が一部還元されるともいえます。
助成金を受けるための事業主の条件はありますか?
助成金を受けるための最低限の条件として、主に次の4つがあります。
- ①労働保険制度に加入していること
- ②出勤簿、賃金台帳などの法定帳簿類の作成・管理・保管
- ③採用前後6か月間(合計1年間)に、従業員を解雇した事例がないこと
- ④労働保険料の滞納がないこと
助成金って必ずもらえるんですか?
助成金は申請すれば必ずもらえる、というものではありません。
助成を行う目的を理解し、求める要件を実施することによって受給の可能性は高くなります。
雇用関係助成金は主として、次のような措置を行った事業主に対して支給されます。
- ①新たな労働者の雇い入れ
- ②労働者の労働条件・職場環境の改善
- ③労働者の能力開発・人材育成
- ④労働者の仕事と家庭の両立支援
新たな雇い入れや設備投資の予定はありませんが、助成金支給を受けられませんか?
助成金は、何らかの行動を起こさなければ、支給を受けることはできません。労働者の増員、研修制度の充実、労働者のための施設設備の設置・改善などが必要になります。
逆にいえば、これらのことを実際に行っていながら助成金の制度を知らないために受給できていない事業主も非常に多くいます。そのような事業主については助成金申請を検討してみる必要があるといえるでしょう。
申請すれば、すぐにもらえますか?
定められた期間内に申請する必要があります。また、施設設備の設置や人材育成等の経費を補助する助成金については、先に経費を使う必要があります。よって、受給時期は申請してから半年後や1年以上先になることもあります。
申請に関して必要書類ってあるんですか?
助成金を申請にあたり、審査書類として必要となる帳簿は主に以下のものがあります。
- ①出勤簿またはタイムカード
- ②賃金台帳
- ③労働者名簿
これらの書類は、労働基準法上備え付けなければならない法定帳簿です。
その他必要な書類は、各助成金により異なります。